瀬戸内のはるかはるかに桜散る

穏やかな瀬戸内の海と桜が浜風になびくさまも美しい

 桜のことをよく聞かれる。その中で何となく勘違いされていると思われることのひとつが桜の開花予想。そしてその桜前線も西の九州から北の北海道へと北上すると思っている人が予想外に多い。「沖縄で今年最初の桜が咲きました」とニュースになるのは桜好きにはステキなことだが、沖縄の桜は寒緋桜であることをおもてに出さないといけない。北海道ではオオヤマザクラ・蝦夷山桜や千島桜、八重山諸島・沖縄では寒緋桜が桜前線の対象。だから私は桜前線にソメイヨシノ以外の桜を入れているから間違いが起こりやすいと思うのだ。こうしたわざと人を惑わすような表記がこの国には多いと思う。自動車道と高速自動車道の見た目の違いはわからないし、行き先表示の仕方や道路標識などもそうだ。市内全域40キロと立て看があり、その道路には制限時速50キロの表示が、人をばかにしていると私は思う。

  山間部とこのような海岸部では、桜の咲く時期は違って当り前。山間部と平野部では5日前後は開花が違う。九州よりも四国高知の方が早い年もある。開花宣言があっても、そのあとの天候が寒い日が続いたりするとなかなか満開にはならない。また山の北斜面 と南斜面でも違う。それが自然の摂理といってしまえばそれまでだが、花冷えや春の嵐で桜が散ってしまうともったいない気がする。それにつぼみのままでウソなどの鳥につぼみを食べられたりしたら、これもまた悲しい。霜でも降りたら蕾がやられてしまう、雪国ではそれこそ雪がちらついてたりして、つぼみがやられる。九州でも桜の咲く時期に雪が降り、私も驚いたことがある。桜の時期は本当に気候も寒かったり暑かったり。この時期桜好きはやきもきする。


 それに桜ごとの個体差もあるから満開と思われてもよく見ると何本かの木は5-6分咲きってこともある。ちなみに新聞などである「桜だより」のデータは満開と印が付いて時点が8割くらいの咲き方で、はらはらと花びらが散りゆく盛花の満開はもう2-3日くらいあと。桜の季節同じところに何度か私は行っているが、ここ赤穂の桜は満開でも山間部の龍野の桜はまだまだだったな、そんな記憶が大学時代にはあるが2000年はどちらもいいぐあいの満開で楽しめた。

  私はこの赤穂の岬に向かう道を瀬戸内の穏やかな海と桜を長目ながら、桜のアーケードを走るのが好きで大学時代から春のドライブに来ている。と言っても春のドライブの第一段は、この近く、山ひとつが梅でうまる綾部の梅林へのドライブがいい。桜の季節は林田川の太子町のあたりは菜の花畑が素晴らしく川沿いにクルマを走らせ菜の花の花見もできる。そして童謡赤とんぼのふるさと龍野公園の桜をめでる。このコースなんとぜいたくな春の花見かと思ってしまう。桜を観にクルマを日本各地に走らせるが、灯台下暗しとはこのこと、自分の住む町のご近所が春のドライブには最高なのだ。ただし道がはじめてではどこもわかりづらく、必ず詳し地図でチェックされたほうがよい。まぁ、迷って出たところに菜の花畑や桜があれば感動するのだが。それが旅だと思えば、その方が想い出に残るかも。

  ただしここ赤穂御崎はクルマの量も多く海岸線の山並みをぬうように走るカーブも多い道なので観光道路で桜の花見をするときはカーブ近くにはクルマは停めない、停車時はハザードランプで前後のクルマに知らせるくらいの最低限のマナーは守って欲しい。またこの道を低速で桜を観ながら走るクルマもあるが、そういう時はハザードをつけて道の端を走って欲しい。10年前にくらべてクルマ走行のマナーがなってないと思った2000年赤穂桜のアーケードドライブだった。桜のお花見宴会ができる場所もある。

*このページの製作年は2000年、データ内容は当時のものです*

撮影は2000年4月13日
場所
兵庫県赤穂市御崎
交通
JR播州赤穂駅から赤穂御崎行きバスで20分東御崎下車すぐ
問い合わせ先
赤穂市観光開発課07914-3-6839

 

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©MAC FUKUDA All rights reserved. 2005年11月4日