森の守り神 きたきつね


子ギツネの顔はなんともかわいい。狐顔と言うよりたぬ き顔のようにとぼけていて、目が子供で怖いもの知らず


ちょっと失礼、きみのお腹やわらかいね


子ギツネたちはじゃれあうのが大好きだ


親ギツネの顔はこれぞ狐顔。鋭いキツネの目をしているのだ


親ギツネのしっぽを子ギツネのしっぽと比べてみて欲しい


ぼくはたぬきじゃないんだな。たぬき顔したきつねなんだな
 
 

 キタキツネ 北海道をはじめて訪れる人にとってはキタキツネは遭遇しやすい北の動物だ。特に都市部に住む人にとっては犬やネコのように接してしまう人も多い。しかし、このキタキツネには用心して欲しい。エキノコックスと言う寄生虫をキタキツネは持っていて、これは人間にもまれに感染して間違えれば死に至ってしまう。だから軽い気持ちで接するのはよくない。


  確かに林道などでこのキタキツネに出くわすと嬉しい。それに人からエサをもらうことを知っているキタキツネは寄ってくるからなおのことかわいい。しかし、エキノコックスを持っている、それは人にも感染するのだという事はぜひ知っておいて欲しい。



  しかし、本土にもキツネはいるのに、どうしてキタキツネだけが可愛がられるのだと本土のキツネは思っているだろう。ちなみに本土のキツネとキタキツネは違う。対馬、佐渡などの島を除いた本州、九州、四国に住むホンドキツネ(Vulpes vulpes japonica)は、その学名からも明らかななように日本だけに住むキツネで頭胴長さ60-70センチ、乳頭が5個。キタキツネはレッドフォックスと呼ばれる北半球全域に住んでいるアカギツネでホンドキツネよりひとまわり大きい、乳頭の数も4個と外観も違う。



  同じイヌ科のキツネとたぬきはよくセットにされるが、キツネの方が出くわしやすい。と言うのはたぬ きはヤブクグリと言って樹木のなかの人が歩かないところを歩くのだが、キツネは林道や人道をわが物顔で歩いているからだ。しかし本土では、たぬ きの方が遭遇しやすい。神戸市の町中でも見ることが出きる。実は私はよく夜にたぬ きに遭遇して、ばかされるのだ。意外と人里近くに住んでいて驚く
。ただ北海道ではたぬ きに遭遇したことは無い。


 アイヌ語でキタキツネは「スマリ」「チロンヌプ」と言う。 タイトルの上のハンコみたいなのはキタキツネの足形)
Texts and Photo / Mac Fukuda.

 

北の動物たち

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