往事渺茫として 都ベて夢に似たり
        旧遊零落して半ば泉に帰す 白居易

神奈川小田原の長興山枝垂れ桜

 人にはなぜかしら馬の合う土地というものがある。そしてなにかしら何度も訪れてしまう町がある。また本人が好むと好まざるとに関係なく、行かされる町もある。私の父親は船乗りでコックであった。そのため各地の港に行った。私が少年時代で良く訪れたのが神奈川、広島、九州への港だ。そしてサラリーマン時代は九州・中国・北海道、そして東海地方、和歌山、三重によく行かされたのだ。そのおかげで、その辺りの名勝はくまなく、ついでに旅をさせていただいた。そのため、私が今まで旅した地域もかたよる。この桜のホームページも地域的にはかなり偏っている。それに何と言っても神戸を中心として考えている。神戸はあまり知られてはいないが、一時的にせよ平清盛の時代1180年に福原遷都で都にもなった土地なのだ。今の東京が中心でなければならないと言う首都意識でいけば、神戸だって奈良、京都、そして東京と同じレベルだ。そして、私が現在住んでいる町でもあるから、このホームページの世界の中心は神戸なのだ。なぜこんな事を言うかというと、どうして東京周辺はないのか?東京から北はいきなり北海道に飛ぶのか?質問されるから。確かに現在人口が集中している関東圏を中心に考えたほうが、モノを売るには有利であるから、いままでは東京が何事においても中心であたのかもしれない。しかし、インターネットの社会で東京が中心である必要性があるのだろうか、そんな疑問が私にはいつもある。しかしインターネットビジネスが渋谷に集まっているのも事実だが。だからと言って意固地に紹介していないわけでもない。きっと東京都にも桜の名所はあるはずだが、私は青梅市の枝垂れ桜、上野、そして多摩の桜しか見たことがないのだ。どちらも美しかった。しかし写 真は無いのだ。私の写真の半分はあの地震で喪失しているからなのだ。

  そんな私が関東圏の桜で、これはいいなぁと思ったのがこの枝垂れ桜だ。小田原に住んでいた友人は、そんな桜知らないと言っていたが、桜好きな人の間では有名な桜だ。山の中にひっそりと咲く。しかし満開の時はこの桜を目指してたくさんの人が訪れる。小田原は桜が多い。そのなかでも沼代付近の野生の桜が楽しめる桜馬場・羽根尾ハイキング、JR二宮駅からバスで診療所前、とほ桜馬場から六本松峠、見晴らし台からJR下曽我駅へ小田原名物の蒲鉾をほお張りながら2時間くらいの軽いコースはおすすめだ。もちろん小田原まで来たら箱根の温泉には浸かってから帰りたい。

*このページの製作年は1996年、データ内容は当時のものです*

撮影は1996年4月15日
開花情報
1995年4月2日開花 6日満開
1996年4月9日開花  
場所
神奈川県小田原市風祭 
交通
JR東海道新幹線小田原駅から乗り換え、
箱根登山鉄道風祭駅下車とほ約0.5キロ。
問い合わせ先
小田原市役所
0465-33-1521
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